西洋中世(500-1500)
更新2018-11-23作成2016-06-06 執筆:三成美保
前750頃 ハルシュタット文化(ケルト鉄器文化)の始まり
375 フン族に押されてゴート族(ゲルマンの一部族)が南下してローマ帝国領を脅かす→ゲルマン民族移動の始まり
500頃 中世ヨーロッパ社会の成立
- 全体として→*6.中世ヨーロッパ社会
476 西ローマ帝国滅亡
496 メロヴィング国王クローヴィス(フランク王国)がカトリックに改宗
→*【女性】メロヴィング王妃たちの攻防(三成美保)
500頃 サリカ法典(女性の土地相続を禁止→女性の王位継承権を否定する根拠法典となる)
→*【法制史】フランク時代の法と社会(三成美保)
529 ベネディクトゥス、モンテ・カッシーノに修道院建設
529-535 ユースティーニアーヌス法典の編纂(ビザンツ帝国)
⇒*6-3.ビザンツ帝国とジェンダー(年表・地図)
538頃(日)仏教伝来
543没 聖スコラスティカ(女子修道院の創設)
710(日)平城京遷都
752-803 ビザンツ帝国イレーネ(エイレーネー)女帝
○ビザンツ帝国では女性が大いに活躍した。
皇女ゾラ→*【女性】ビザンツ皇女ゾラ(978頃-1050)
皇女アンナ・コムネナ(歴史家)→*【女性】ビザンツ皇女アンナ・コムネナ(1083-1153/54)(三成美保)
756 ピピンの寄進(ローマ教皇領のはじまり)
794(日)平安京遷都
800 フランク王国カール大帝の戴冠
○カロリング・ルネサンス
882 キエフ公国の成立(-1240)
⇒*【年表】ロシア史(9世紀~1917年)
962 神聖ローマ帝国の成立
987(仏)カペー朝(987-1328)
989(露)キエフ公国がギリシア正教に改宗
1065頃 『ローランの歌』成立
1066(英)ノルマン人のイングランド征服
1070頃 ローマ法学の復活
1077 カノッサの屈辱(トスカーナ女伯マティルデが仲介)
→* 【女性】叙任権闘争と女相続人たち(三成美保)
1088 ボローニア大学成立
1096-1270 十字軍遠征(全7回)
→*【女性】十字軍時代の女性たち(富永智津子)
1098?-1179 ビンゲンのヒルデガルト
1100頃 マリア信仰最盛期
○宮廷恋愛を理想とする文学の流行(『アーサー王物語』など)
○ベギン会成立
1122 アリエノール・ダキテーヌ(Aliénor d'Aquitaine, 1122 - 1204)生まれる。
【女性】アリエノール・ダキテーヌ(Aliénor d'Aquitaine, 1122 - 1204)
中世中期ヨーロッパで最強かつ最も富裕な女性の一人であった。ベルナール・ド・ヴァンタドゥールら吟遊詩人を庇護して多くの文芸作品を誕生させた。洗練された宮廷文化をフランス、イングランドに広めた存在として知られる。はじめフランス王ルイ7世の王妃、次いでイングランド王ヘンリー2世の王妃となる。
第2回十字軍(1147年)には、夫ルイ7世ととともに参戦した。しかし、フランス軍の敗北の責任をとわれ、1152年、近親婚を口実にルイ7世と別れる(婚姻無効)。その2ヶ月後に、より近親で11歳年下のアンリ(アンジュー伯・ノルマンディー公)と結婚した。1154年、アンリがヘンリー2世として即位。イングランド王妃となる。そのとき、フランスの半分がイングランド領となった。アリエノールは夫と「アンジュー帝国」を共同統治した。1189年、ヘンリー2世が死去してリチャード1世が即位。息子リチャード1世が第3回十字軍を率いて遠征すると、アリエノールは摂政としてアンジュー帝国を統治した。
1140頃 グラティアーヌス教令集(教会婚姻法を含む)
→*6-4.カトリック教会と教会婚姻法(年表)
1163 ノートルダム大聖堂建築開始
1170頃 マリ・ド・フランス『12の恋の物語』
1194-1253 アッシジの聖クララ
1198-1216 教皇インノケンティウス3世:教皇権の絶頂期
1206 ドミニコ会(異端審問担当)設立
1209 アルビジョア十字軍(異端カタリ派の弾圧)
1298 マルコ・ポーロ『東方見聞録』
→*【モンゴル史】マルコ・ポーロがイランまでお供した女性コケジン・カトン(宇野伸浩)
1313/14ー1357 ローマ法学者バルトルス
→*【特論2】西洋中世の大学と学生生活ーバルトルスとその遺産(三成美保)
1339-1453 英仏の百年戦争
1347-51 黒死病流行
1364頃-1430頃 クリスティーヌ・ド・ピザン(文筆家として自活した最初の女性)
1378-1417 教会大分裂(シスマ)
1431 仏 ジャンヌ・ダルク裁判
→*6-7.百年戦争とジャンヌ・ダルク(三成美保)
→*【史料】1431:ジャンヌ・ダルク処刑裁判「最終判決」
1445頃 独 活版印刷術の発明(グーテンベルク)
→*【文化】活版印刷術の発展ーグーテンベルク(三成美保)
1474 イザベル女王即位(スペイン)
【女性】スペイン女王イザベル(位:1474-1504)
スペイン王国(カスティーリア)イザベル女王(1451-1504)
夫フェルナンド2世と共同で王位についた。
イザベルは、熱狂的なカトリック教徒であった。ユダヤ教徒など他宗教の民衆を弾圧し、他宗教からキリスト教へ改宗した民衆に対してもたびたび異端審問を行い、財産の没収・追放・処刑等を行った。
イベリア半島では、レコンキスタ達成後の1492年3月31日、スペイン王フェルナンドとイザベルが、ユダヤ教徒追放令(強制改宗令)を出した。改宗令以降にキリスト教徒に 改宗したものを、イベリア半島では「新キリスト教徒」cristianos nuevosあるいは「改宗者(コンベルソ)」とよんだ。また、「豚」という意味の侮蔑的表現として「マラーノ」という呼称も用いられた。
→*【女性】ユダヤ人女性グラツィア・ナスィ(1510-1569)とイベリア半島のユダヤ人追放(三成美保)
1485(英)テューダー朝(ー1603)
1486 『魔女の鉄槌』
1492 コロンブスがイザベル女王に新世界の存在を主張